菜根譚 自分を最もよく生かすところを知る

ひな祭り

瀬戸屋敷

2012年瀬戸屋敷の雛祭り

第7章17 自分を最もよく生かすところを知る

花が美しいからと言って植木鉢に移し植えたならば、自然の生き生きしたところが乏しくなる。

鳥が愛らしいからと言って籠の中に飼ったならば、天然の妙趣が減ってしまう。

山間の花鳥が、色々と交わり集まって美しい模様をなし、鳥は鳥であって自在に飛び回り、思うままに楽しんでいるのを見ると心はゆったりとして無限の快味を覚えるのである。

瀬戸屋敷

2012年瀬戸屋敷の雛祭り

 

第3章3 “腹八分”よりは5分で間違いなし

口にさわやかであってうまいと思う味わいは、つい度を過ごして、胃腸をただれさせ、骨髄を腐らせる毒薬であるから、十分に食べず、5分くらいにしてやめておいた方が良い。

そうすれば決して毒にはならない。

それから、すべての人の心に愉快と感じる楽しみは、

すべて身を誤り徳を失うなかだちとなるのもであるから、十分まで楽しまず、必ず5分くらいにしておくほうがよい。

そうすれば決して後悔するようなことはない。

かめ

2010年ジブリの森にて

 

出典 釈宗演 人生の名著 「菜根譚」 童門冬二解説

菜根譚